年度が替わってしばらくのあいだは、行政も民間も異動等でばたばたしています。
ようやく落ち着いてきた5月下旬。子どもや子育てに関する大切な会議が催されるようになってきました。
5月22日(水)は要保護児童対策地域協議会代表者会議(よく「要対協」と略されます)でした。多くの住民の方たちには耳慣れない名前でしょうが、子育てについて特に支援が必要な家庭を支えるために設置されています。
…と書いても抽象的で少しわかりにくいですね。町役場子育て支援課の相談員さんが中心となって、子育ての状態が心配される家庭の状況を継続的に確認して、必要性に応じてさまざまな支援との間を調整されたりしているわけです。「子ども家庭ソーシャルワーク」といったところでしょうか。
精華町での相談件数や内容などの現状を関係機関と共有して議論するのが、この会議です。相談員さんから丁寧な報告をいただき、児童相談所からは京都府全体の状況もお聞きしました。
保護者が相談したり助言を受けたりできるように設置された窓口はたくさんあります。子どもが使える教育・福祉もたくさんあります。しかし、子育ての困難度が高い状況は、保護者が自分で支援をうまく使っていくのを一方的に期待するだけでは解決されません。また、生活や家族全体の状況を関係者が共有しながら支援を進めていくことが必要です。
親子と直接関わるよりも他機関と関わるほうが大変、なんてことがないように、支援者みんなで同じ方向を目指していけたらと思います。
続いて、5月28日(火)は精華町子ども・子育て会議でした。
今年度は精華町子ども・子育て支援事業計画(第二期)の策定年になっています。
それに先立って、住民さんへのアンケート調査結果がまとめられてきたので、今回はその報告を受けました。地域の特徴としては「同じ人口規模の他自治体と比べると、祖父母が近隣に住んでいないため頼れない親子が多い」と言えるそうです。すると、必然的に子どもの預け先が問題になり、保育所や学童保育所ではカバーしきれない「保護者がパートタイムなど短時間で働く家庭」の保育ニーズが浮き彫りになっていました。
大きなニーズはもちろん施策として大切ですが、「そら」としては「数が少なくても、社会的な対応が求められる子ども・子育てニーズ」への注目を促していきたいと思います。計画策定までにはこれから団体ヒアリングがあるので、そこで少数派の声がこぼれおちることがないように、ヒアリング先の選定や聴き取り方法についていくつか提案をさせていただきました。
今年度は「幼保無償化」が予定されており、経済的な負担については軽減されることが決まっています。それで救われる家庭もあるのでしょう。しかし、私たちとしてはもう少し違うポイントを強調する役割を果たしていきたいです。特定の子どもたちに注目してほしいというよりは、どんな子どもも子育ても大切にすべき視点は同じであることを多くの人に知ってほしいと思います。そうでなければ、子どもや家族の属性によって分けられたばらばらの支援が増えるばかりです。
なお、今年度の精華町子ども・子育て会議は例年より多い5回が予定されています。
コメント