「発達支援ルームこねっく」では、発達について何らかの配慮や支援が必要な幼児(※精華町在住)と保護者に対して発達支援のプログラムを実施しています。
「療育」という言葉が有名になりつつありますが、この言葉はとても意味があいまいです(もともとはずっと昔に整形外科のお医者さんが作った言葉で、重い心身の障害をもつ子どもへの支援を指す言葉でした)。
今は、誰が何をやっていても「療育機関」と名乗ってしまう時代であり、ネットには様々な情報があふれています。具体的な内容の説明が不可欠ですので、こねっくについては以下をご覧ください。
「こねっく」が目指しているのは、生活のしづらさを感じている子どもや家族が今よりもラクに過ごせるようになることです。
そのために、子どもたち一人ひとりにあったプログラムを用意するとともに、保護者の方からの相談に乗ったり、アドバイスをさせていただいたりします。
「子ども」の支援と「保護者」の支援はセットです。いずれが欠けても、うまくはいきません。
子どもの発達にとって大切なことはたくさんありますが、こねっくでは発達の土台として「自分が好き!」と子どもが実感できるように「わかった! できた! うれしい!」という経験を積み重ねていきます。
そのためには、子どもたちそれぞれの「わかり方」や「感じ方」に応じたプログラムが必要です。
心理、教育、福祉、保育など、様々な角度から発達の「今」と「これから」を見極めて、子どもと関わっていきます。
保育所や幼稚園と大きく違うのは、一人ひとりにあった「小集団」や「個別」でのプログラムである点です。
大きな集団の中とは違う子どもの姿が見られますし、子どもに応じた遊びや課題を準備することで、子どもが楽しみながら成功体験や認めてもらえた経験を深め、自信をつけていくことができます。
プログラムで大切にしているのは、「3つの『わかる』」です。
1.自分をとりまく環境が「わかる」
2.人への安心が「わかる」
3.自分の身体(からだ)が「わかる」
また、保護者向けには、日々の相談・助言のほか、子どもとうまく関わるための学習会や、就学に向けた不安を解消できるように精華町の小学校から関係者を招いた懇談会なども実施しています(就学に向けては、町内の小学校や教育委員会と連携しています)。
もともと保育所として使われていた施設を活用しています。古い建物ですが、十分な広さがあり、用途に応じて部屋を使い分けています。
精華町内の小学校で使われている机や椅子と同じものを用意しており、年長児さんには早めから慣れてもらっています。
子ども一人ひとりに応じた自立課題(自分の力でやりとげて自信を得られる課題)の棚です。
ホールはとても広く、体を大きく動かして遊べます(この写真には入っていませんが、トランポリンなどもよく使います)。
別の部屋には吊り遊具があります。子どもが平衡感覚やボディイメージを育むのに役立ちます。
こねっくの利用は、精華町役場健康推進課の保健師さんを通じて、受け付けています。
就学前の療育・発達支援は、母子保健や保育・教育と一体になって行うことで最大限の成果があがるものです。
精華町役場の保健師さんたちは周辺地域も含めた療育機関をよく把握されており、保育所や幼稚園とも連携しながら、子どもに合ったプログラムが受けられるところとのつなぎ役を務めてくださいます。子どもの発達に気がかりな点があり、「療育」や「発達支援」の利用を検討したいときは、まず保健師さんにご相談ください(精華町の母子保健の取り組みは近隣と比べても熱心で、これをうまく活用しない手はありません)。
なお、こねっくは児童福祉法の「児童発達支援事業」にあたり、利用に際しては精華町役場福祉課への申請と支給決定を受けていただく必要があります(この点でも、同じ役場内にいる保健師さんを通したほうがスムーズです)。